15歳女子の3年間経過の保定を診た。
この患者さんがマルチブラケット治療中に歯根吸収が見られたので早期に治療を終了している。
歯根吸収の部位は左上側切歯の遠心側壁だった。
矯正治療で通常見られる根尖からのとは様子が違う。
初診時のパノラマX線写真では根が重なっていてよく見えない。
叢生が改善し始めて撮った写真で初めてわかった。
だから矯正力によるため起こったともはっきり言えないが早めに終了して固定式リテーナーで留めた。
今日はパノラマX線写真を撮影して昨年の像と比較してみた。
昨年は歯髄との間に象牙質が一層見られるが今日の像には無いに見える。
さらに側壁がぎざぎざしているようにも見える。
わずかではあるが1年間の歯根吸収の進行があるようだ。
またよく見るとわずかだが右側側切歯遠心側壁にも吸収像が見られる。
固定してあるので動揺はないが、今後さらに進まないか心配になる。
今後も1年に1度レントゲン撮影を行い様子を見ていくことにしている。