先日、矯正治療後の口元の突出が気になり相談に来院した患者さんが今日、検査に来院した。
石膏の歯列模型を見ると、わずかな捻転も無くまさに正常咬合咬合と言えるだろう。
また、パノラX線写真をみると歯根吸収はなく、根の平行性は良好だ。
歯型や、パノラマX線写真からだけなら完璧な矯正の結果のようにみえる。
しかし、顔面写真で見ると口元の突出はとても気になる。
見た目だけでなく、オトガイの筋電計の検査ではとても閉じにくい値を示している。
初診時に矯正相談は当クリニックで3軒目と言っていた。私もこのような症例は積極的に引き受けたい方ではない。
でもこの程度の口元の突出と口唇閉鎖不全があり、その改善を強く望んでいるのなら引き受けようと思った。
それが通じたのか今日の検査になったわけだ。
初診で抜歯ケースと外科併用症例を見せたが、抜歯して治療することになるだろう。
いつも診断時にはなんとか非抜歯でできないかと考える方だが、非抜歯の結果がこのようになったわけだ。
いつも矯正相談時に「歯並び、咬合だけではない。口元の改善も」といっている。
このケースはその説明に使わせてもらいたいくらいに思っている。