毎日の診療で気付いたこと

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初診は昭和62年の続き

前回の相談で簡単な資料を採った初診が昭和6、当時10歳の女性が来院した。

検査後の休日に診療所より10キロほど離れた倉庫へ資料を取りに行った。

たくさんの資料があるので探すに苦労するだろうと覚悟していった。

そうしたら意外にすんなりと、模型とレントゲン写真が見つかった。

先月、スタッフに整理してもらったが、その結果だろう。

その模型箱の中には現在42才の患者さんの10歳の時の歯型が残っていた。

加えて、治療結果、再治療結果などきれいに保存されていた。

その模型と最近とった模型とを比較してみた。

最後の17年前の歯型と比較してみた。

確かに上顎幅径はわずかに狭くなり、下顎前歯に軽度な叢生は認められた。

しかし、大きな変化はなく安定している方だと思われた。

今日はその模型を患者さんと比較して見ながら相談した。

患者さんの気にしていたほど変化していないことで安心したようだった。

そして、再治療をせずに、これ以上叢生がひどくならないように下顎にだけクリアリテーナーを作ることにした。

それから初診の模型を見て子供の歯並びと似ているといっていた。

倉庫に眠っている資料はほとんどいらないものだろう。

でもたまにこのように役立つこともある。

矯正専門医のほとんどが資料を捨てられなくて困っている。

だんだんデジタル化してこの悩みが解決していくだろうが、もうしばらく倉庫が必要だろう。

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