マルチブラケットで治療し2年ほど経つとほぼ目標の歯列咬合になってくる。
そうするといつ装置を撤去するかということになる。
その際、大人の患者さんには、「ほぼ良いと思いますが何か気になっていることはありませんか」と聞くことにしている。
そうすると早く装置撤去を望む人は何も言わずに装置撤去に進む。
しかし、近頃は、気になっていることを言ってくる人も多くなった。
それだけ口の中への関心が高く、気になることが出てくるのだろう。
またネット情報などで知識が増えてきていることもあるだろう。
それは悪いことではないのでできるだけ聞くことにしている。
しかし、歯科については素人の患者さんが要求するわけだから、理解しにくいこともある。
だから、わからないときには口腔内写真を撮影したり、石膏模型を作ったりして一緒に検討する。
そうして相談しても私の知る歯科の知識ではおかしいと思われることも望んでくることもある。
もちろんそれには丁寧に説明するが、全く無視することはしていない。
今日の30代の女性方は上下顎の正中がだいぶずれていたが今日はのは0.5㎜程度に改善していた。
それは承知だが、その改善より治療期間の短縮に価値を感じて撤去の提案と気になることを聞いた。
その結果、正中の改善を望まれた。
できないこととは思わないので了解してその処置を行った。
期間が延びても細かいところまでの治療を望む方が多くなってきているようだ。