10代の矯正治療後に智歯は抜歯されることが多い。
積極的に抜歯を勧める矯正歯科医もいる。
私はとても悪い状態でなければそのままにしておくことが多い。
今日は二人の患者さんが同じような智歯の状態で来院した。
一人は22才の男性で小臼歯抜歯ケースであった。
保定中に上下顎左右側の智歯がはえてきた。
左下智歯のみ近心傾斜して第2大臼歯の遠心面に引っかかっていた。
他の3本は正常にはえていたので、その智歯を抜歯でなく咬合させようと考えた。
左下の臼歯部にチューブ、ブラケットを受けて3ヶ月ほどで排列された。
そこで装置をはずしたら少し戻ってしまった。また装置もいやだったのでエラスティックセパレーターを挟んで観察した。
それから4ヶ月大分起き上がり上顎と咬合してきたがまだ近心の第2大臼歯とはステップがある。
もう一人は18才女性、同じような状況が右下智歯に生じていた。
こちらはセパレーターのみで対応した。
3ヶ月ばかり経ち起き上がり上顎と咬合していた。しかしまだ第2大臼歯とはステップがある。
上顎と咬合して、ひとまず良かったがどちらのケースももう少し起き上がらせたいと思っている。