口唇閉鎖機能は矯正治療にとって大事な要素である。
その難易を測るのに、20年以上前からオトガイ筋の電位を測定している。
安静時(口唇閉鎖を意識していない)と閉鎖時(上下口唇を軽く接触)を測った。
その内容は日本矯正学会でも発表して、その値を矯正診断の1項目としている。
現代はあまりにも上唇が短い患者さんを多くみる。
そこで評価方法として、筋電値に加え、口唇周囲の寸法計測を始めている。
このような目で、先週の中崎での日本矯正歯科学会の展示発表をみるとそれらしい発表がいくつか見つかった。
同じようなことを考えている、仲間はいると思った。
今日は口唇の短い男の子の検査があった。
鼻下から、上唇の下縁、鼻下から上顎中切歯切縁、鼻下からオトガイ下縁を特殊なメジャーで計測した。
レントゲンでセファロ横顔は通常は咬合位で口唇は閉鎖して撮影している。
現在は撮っていないが大学病院にいた頃は安静位のセファロも同時に撮っていた。
それを計測するのも良いかと考えるようになった。
最近は安静位を撮りだしているが、今日の患者さんには安静位を指示するのは難しかった。
この評価方法で矯正治療を形態だけでなく機能に結びつけたい。