毎日の診療で気付いたこと

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埋伏犬歯の誘導開始

初診は2年ほど前、9歳女子が叢生を主訴に来院し、混合歯列で側方拡大をしていった。

その結果、永久歯列で非抜歯治療が可能な状態まできた。

主な治療を終えて観察に入っていた。

半年前にパノラマX線写真をとると、左上犬歯が近心傾斜して萌出方向が悪い。

最近また写真を撮ると、そのようすがさらに悪くなっているように見えた。

今なら開窓して正しい方向に誘導できるが、なにもしないと左上中切を歯根吸収をさせる可能性があるとみた。

現在11歳、乳歯も少し残っているが、今日の午前中に静岡医療センターでその部を開窓手術をしていただいた。

午後に来院していただき、牽引するための処置を行った。

保隙のために入れてあったリンガルアーチにフックを付け牽引することにした。

作業模型も作らず、勘で主線に0.7㎜線をろう着してフックを作った。

それから問題の歯に、ボンディングすることになる。

口腔外科に依頼するとかなり大きく開窓してくれてやりやすい。

埋伏していた歯はそれ程深くなくよく見えて届く。

それでも、まだわずかな出血や浸出液があってなかなか乾燥できない。

そのため2度上手く接着せず3度めでなんとかついた。

フックとの間をパワーチェーンで牽引して処置を終えた。

これから半年から1年くらいかけて萌出させていくことになる。

歯が出てくるまでの間、今日つけたブラケットがはずれないことを願っている。

治療について

 

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