マルチブラケット治療の後半になると口腔内にゴムをかけることがよくある。
その効果は掛けてくれる患者さんの努力にかかっている。
今日は12歳女子のⅡ級ゴムの効果をみた。
この患者さんは、上顎前突で混合歯列期のⅠ期治療で上顎拡大と下顎の前方誘導を行った。
診断時には下顎がうまく前方に出たとしても、上下顎前突となり口元が気になるかもしれないことは伝えた。
昨年夏に永久歯列になり再診断を行った。
まだオーバージェットは大きいが口元の突出は混合歯列期の写真より少なくなっていた。
その結果、抜歯しないで永久歯の治療を行うことにした。
上顎を側方拡大してできたスペースを利用してオーバージェットを小さくする。
下顎にはリバースカーブを入れたワイヤーでバイトを挙げて前歯を唇側傾斜させる。
その処置にⅡ級ゴムを併用した。
今日、診せていただいたら、オーバージェットがかなり減少していた。
これで、なんとか非抜歯でまとまりそうな感じになってきた。
やはり、しっかり指示通りゴムをかけてもらうと効果はある。
より効果を出すためにはえてきた第2大臼歯にチューブを付けてワイヤーを通した。
来月、良い効果がみられることを期待している。