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左上第二小臼歯萌出余地回復

8歳男子で左上第二乳臼歯を早期に失い、その部分は全部第一大臼歯が近心に傾斜移動してきていた。

昨年末、その状態を見たときに将来抜歯ケースと考えれば、歯の交換を観察すればいい。

しかし非抜歯をめ目指すのであれば早期に第二小臼歯のスペースを確保しなければならない。

相談の結果、第一大臼歯を遠心移動して萌出余地を確保することとなった。

その第二小臼歯は小さめだが6ミリ以上はある。第一大臼歯の6ミリ遠心移動はなかなかたいへんだ。

遠心移動の方法はいくつかある。リンガルアーチに補助断線をつけて遠心移動することにした。

アンカーは右の第一大臼歯と左の第一小臼歯にバンドにした。

どのくらいの期間がかかるか、アンカーが負けて前歯が唇側傾斜してしまわないかなど心配しながら今年から始めた。

意外に順調に萌出スペースが確保され、心配した前歯の唇側傾斜はほとんど起きなかった。

また、スペースを確保しても永久歯がなかなか出てこないことも経験する。

今日、診たら空けたスペースにぴったり第二小臼歯の歯冠が出ている。

これならリンガルアーチをさらに保隙目的で使う必要もないとみて、撤去した。

この間の期間が半年、非常に上手くいったと思った。

これで非抜歯を目指すことも可能になるだろう。

治療について

 

 

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