歯は正常に放出できず方向が悪く出てくる、または埋伏することがある。
下顎智歯はその方が多いくらいだ。
色々な部位におこるが上顎犬歯に起ることも時々見かける。
今日の診断ケースは男子中学生、右上の犬歯が出てこなかった。
先日の検査で放出方向が近心傾斜している右側の犬歯がパノラマX繊写真に写っていた。
その犬歯は隣接の側切歯、さらには中切歯に接近し、それらに歯根吸収像が見えた。
これはどうしたらよいかと考えるのだが、より正確なそれらの歯の状態を知りたい。
それにはX繊CTを撮影すれば良い。だが当クリニックにはまだ導入されていない。
そこで診断前に静岡医療センターで撮影していただいた。
それを立体的な像で見るのは、外科ケースの分析に使っているソフトのドルフィンでできる。
その像を、開窓してくれる静岡医療センター口腔外科の先生にパソコンを持って行き見ていただいた。
また静岡の府川先生には、近頃やりだした会議用ソフトzoomを使って、見ていただきアドバイスいただいた。
これらの準備をして診断に臨んだ。
画像の説明をどこまでわかっていただけるか分からないが、少なくともパノラマを見ているだけよりはるかに分かりやすいと思う。
まずは犬歯を正常方向に誘導することにした。その後、吸収されている2本の歯についてをまた検討することにした。