毎日の診療で気付いたこと

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非抜歯から抜歯へ

マルチブラケット治療5カ月目の20代女性が来院した。

この患者さんは上下顎前歯部の比較的軽度な叢生だった。

この場合、抜歯、非抜歯の治療方針の選択を迷うが抜歯案を出した。

しかし患者さんが非抜歯を希望されたので、口元が出ることは説明して始めた。

そして5カ月、叢生はほぼ改善したが、口元は出てきて口唇閉鎖もしにくくなっている。

治療経過で時々に口元の出具合は確認している。

昨日、電話があり、治療方針を抜歯に変えて欲しいとのことだった。

その方が良いと思っていたので、すぐに了解した。

今日は抜歯に変更した時点での資料を簡単に採り抜歯を依頼した。

そうなると今までの5ヶ月間をどう考えたらよいか。

ムダな期間だったといってしまえば、その通りともいえる。

しかし、抜歯したくないと言っていたのは、抜歯しなくてもそれなりの結果を得られると期待していたのだろう。

しかし、抜歯をしない結果を自分で見て、納得して抜歯を決断したのならそれは意味があると思う。

今から考えれば、もっと強く抜歯案を勧め、非抜歯でやり始めなければよかったのかもしれない。

どこで納得するか、どのように満足するか、これを求めて患者さんとよく相談しながらの治療が必要だろう。

治療について

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