7歳から成人に至るまで診てきた患者さんがいる。
相談に来た15年ほど前の症状は開咬、反対咬合、臼歯部クロスバイト。
とっても、将来が心配なケースだった。
成長を抑制、歯列の拡大、などいろんな治療をその時々でした。
マルチブラケットで仕上げて、あとの戻りにも対応した。
その結果、運よく歯列咬合は安定し、顔のゆがみもなくなりとても良い結果となった。
その弟が大学生となり矯正相談に来院した。骨格的な反対咬合、開咬、下顎の左側偏位。
顎変形症としての対応ということになる。
口腔内写真を撮っているとき、まさに姉の初診時に成長の後を想像したときの咬合、顔つきだった。
姉を何もしなかったら絶対にこのようになったとか、治療したから現在の良い状態になったとか、わからない。
姉を治療した結果を喜んでもいうと思うが、その科学的根拠があるかはっきりしない、結果が良かっただけといわれるだろう。
でも臨床はそんなものかもしれない。
今回、何も治療しなかった弟さんの治療をすることになるだろう。
顎変形症として治療してよい結果をだして、比較してみたい。
姉の治療の何が良かったのか知ることができるかもしれない。