2022年2月12日の記事

正中離開を主訴に2年ほど前に治療をした20代女性が来院した。

この患者さんは下顎との咬合で上顎前歯を後退させ正中離開を閉鎖すると下顎前歯にぶつかる。

上下顎にマルチブラケットを付けた本格的にやれば問題ないのだが、下顎はきれいに並んでいる。

そこで簡易にできないものかとマウスピース型矯正装置で正中を閉鎖しそのスペースの犬歯の遠心に置いた。

ほとんど見えない犬歯遠心のわずかなスペースなら了解したいたでけると考えた。

だがそのスペースをもっと後方歯まで移動かないかと相談を受けた。

治療期間の延長や臼歯部のスペースの食片圧入などからそのことは引き受けなかった。

その結果、一般歯科で第一小臼歯を大きい審美的な冠を被せて補綴して、スペースをなくしていた。

これをみて矯正歯科医が考えること、患者さんが考えること、一般歯科医が考えることが違うと痛感した。

どれがいいとか言うつもりはないが、自分が考えていた終了とは違った形になった。

ただスペースが空いたままなら起らないだろう冠の歯肉縁の状態が良くなかったことが気になった。

現在、ほとんど同じ状態の患者さんの治療が開始されようとしている。

このことを踏まえて、患者さんとよく相談して良い結果を出していきたい。

治療について

矯正歯科医、患者さん、一般歯科医

｜ブログ｜2022年2月｜18:39:40