3年ほど前混合歯列期で過蓋咬合を伴う上顎前突で相談にきた。
一応その時点で診断して下顎前歯が1本先欠であることが分かった。
先天欠如があるので永久歯列での治療として半年リコールで観察してきた。
今から半年前、ほぼ永久歯列になっていた。そして今日、完全な永久歯列となっていた。
その歯列、咬合はバイトは深いが、下顎の成長が良かったのかオーバージェットは大きくない。
叢生でも空隙歯列でもない、さあどうしようかとか母親と相談してみた。
簡単に状態を説明したら、治療に意欲的な返事をした。
そこで、小学校高学年の女の子の患者さんも交えて料金や期間、装置など説明した。
矯正治療は負担が大きい、現状への不満、治したい意欲が強くないと負担だけを感じる。
このような説明をして、不満や意欲を尋ねた。
そうするとそれ程の強い治療へ希望があるのかどうか分からなかった。
また、まだ診断前だが、下顎前歯が3本の場合、治療方針をどうすれば良いか難しい。
オーバージェットが大きい場合上顎小臼歯のみ抜歯することもある。
このケースはオーバージェットは大きくない。
下顎前歯を1本分開けて補綴するか、それも何だかやりたくない。
抜歯も空隙も開けずこのままバイトが挙るかそれまたわからない。
診断前だがいろいろ考えてしまった。
そんな会話をしたり、考えたりしているなかで「やらなくても良いのかな」とも思っている自分もいる。