当クリニックではマルチブラケット治療の第一小臼歯抜歯ケースの場合、犬歯の遠心移動を最初に行う。
リンガルアーチやアンカースクリュー、下顎の場合には第一大臼歯単独を固定源に犬歯を遠心移動する。
そうすることで犬歯関係を1級にしておくとその後の治療がやりやすいし、前歯の叢生が治りやすい。
当然犬歯の遠心傾斜や遠心回転は起るが、その後のレベリングで治していく。
その犬歯の遠心移動の期間の目安だが子どもが多かった頃には3カ月と言っていた。
近頃、大人ばかりでとても3カ月では動かない。「4カ月で動くと良いね」のような言い方をしている。
きょうはそのやり方で遠心移動中の患者さんが4人ほど来院した。
そのうち3人は大人で、1カ月ではほとんど目に見えた動きはない。
でも3カ月もすると十分ではないがだいぶ動いてきた感じがする。
そんな動きばかり見なれていた中で13歳の犬歯移動1カ月目を診た。
その動いている量は大人の3カ月分くらいだった。
いつも、矯正治療はいつでもできるが、ふさわしい年齢があるブログに書いている。
きょうの犬歯の遠心移動の速度からいっても、治療はこの年代が良いと思う。