著しく下顎がでている骨格だが、上顎前歯が唇側傾斜しているのでマイナスのオーバージェットは大きくない。
そんなケースでは小臼歯を抜歯してマイナスのオーバージェットを大きくしておくと外科で下顎を大きく後退できる。
そのようなケースの術前矯正を進めて、上顎前歯を後退させたら前歯に歯根吸収が現われてきた。、
そして抜歯空隙はだいぶ残っている。このまま前歯を後退させたらもっと歯根吸収をひどくなるだろう。
そこで、その部分を外科手術時に閉鎖してもらおうと相談し了解いただいた。
しかし今まで外科ケースは増えたがそのような歯槽骨を切ってもらったケースはない。
だから執刀医と打ち合わせ必要と考えた。先週金曜日がその予定だったが緊急手術で来てもらえなかった。
その代りが今日となった。ちょうど空いていた午後2時にドルフィンのシュミレーションや模型などを見ながら相談した。
矯正歯科の立場で切って動かしてももらいたい部位でも外科的にはそうもいかない場合もある。
今回は上顎臼歯部の幅径を狭めてもらいたいのだが広げるケースはあっても狭めることはないようだ。
また下顎の後退量が11ミリ程度にしたいが、その量は大きすぎるようだ。
上顎も多少前方に移動しなければバランスが取れない、
また歯槽骨を切った部位の固定の方法についても検討した。
その結果、新たな形のサージカルスプリントを考え、作る必要が生じた。
手術は8月15日、まだ1カ月ある。
ドルフィンやオーソアップのソフト、3Dプリンタを有効に活用して役に立つものを作りたい。