10年ほど前より開咬でⅠ期治療をして、ずっと観察してきた現在16歳の女子が来院した。
左の顎関節が2週間ほど前より開けると痛いという。
先日、顎関節の講演を聴いてきて、何もしなくても治るなどと聴いてきたが、2週間経っても治っていないとすれば、なにか治療を行った方がよいた考えた。
その際今まではスプリント作成だった。先日の講演のなかスプリントの効果は疑問ということであったが、他に良い手段がうかばないので、このケースでもスプリントを作製した。
いたいと言う左側を少し挙げてセットした。今までの経験では、これで1週間後には痛みが軽減していると思う。
その後、今までは僅かに咬合調整をしたのだが、不可逆的処置は初期においてはしない方がよいとのことなので明らかな早期接触でも見つからない限り、歯の削合はしないことにする。
他のも最近、額関節がらみの症状を咬合からの問題として訴えてくる人が多い、今の考えではそうではないと説明するものの、矯正治療を終えた患者からそのような症状も消えたという声をよく聞く。
だから、咬合と関係があるとも思いたくなる。