午後7時より静岡で口蓋裂の講演会があり、診療を早めに切り上げ会場に向かった。
静岡県では口蓋裂の治療の中心は県立子ども病院で行われている。
その中でも中心は形成外科で行われている。
歯科もあるが矯正治療が積極的に行われているようでもない。
そこで形成外科の先生は我々矯正専門医との連携を模索している。
東京から二人の講師を招き、子ども病院の形成外科の先生も参加した。
他には日本臨床矯正歯科医会静岡支部の会員も加わった。
講演内容は新生児の口蓋裂の手術をいかに行うかだった。
形成外科だけで行うとよい形態の手術ができない。
そのまま成長すると後で再手術や矯正治療がうまくできない。
そんなことから、手術前に上顎の形態を整える装置をつくる。
装置を作るのは矯正歯科の得意分野だからという理由かもしれない。
だが矯正歯科は歯がはえてから、さらには永久歯がはえてからのことが多い。
0歳児が診療室に入ったことはない。そんな中で知識としては理解しても現実には作りそうもない。
また、健康保険でこの分野の矯正歯科を行う診療所が増えてこない。
当クリニックでも少しは行っているが難しい問題だと思う。