最近は骨格的な反対咬合を抜歯ケースとして治療するとは少ない。
それは近くで手術してもらえる外科併用が多くなったからだろう。
5年ほど前混合歯列期で反対咬合を改善し、その後、永久歯への交換と成長を観察してきた患者さんの治療が始まった。。
現在、高校生となり、明らかに骨格的に問題がある下顎前突となった。
そこで、顎変形症として手術を伴う矯正治療も提案した。
しかし、本人の意向もあり、矯正治療のみで抜歯より叢生の改善を望んだ。
そして診断、抜歯が終わり今日、装置装着となった。
混合歯列期で治療した結果だろうか下顎が成長しても中切歯はわずかに被蓋している。
このようなケースではカムフラージュ治療が選択されがちではないか。
つい先日、動的治療を終えた成人女性の患者さんもそのようだった。
叢生が改善され、被蓋がついていれば、それでよいのかもしれない。
それでも、近頃、骨格性となるとすぐに手術併用の選択のなりがちだ。
それには、手術に対する抵抗感の減少があるのではないか。
またや健康保険適用とか子ども医療が高校生までなども理由となるだろう。
40年前の開業当初、反対咬合の子どもが来院、診断後すぐにチンキャップという流れは今や全くない。