2年ほど前、20代前半に女性二人がほぼ同時に治療を始めた。
共通に言えることはきびしい叢生と口唇閉鎖不全を伴う上下顎前突だった。
通常の抜歯ケースとして叢生は早期に改善するが口元についてはその後に相談と言うことにした。
いずれも1年余りで叢生は改善し、抜歯スペースは閉鎖した。
その後の対応が違った。
一人は治療期間の装置の早期撤去を望み、上下顎前突の治療はあきらめた。
それでも、初診時に比べれば少しは改善しているといえるのだが。
もう一人はアンカースクリューを使って大臼歯の遠心移動をこころみた。
それで、どの程度に口元を後退できるか、それに満足するか、はっきりいえないが始めた。
そしてアンカースクリューを用いて8か月ばかり、良さそうな感じになってきた。
きょうは装置撤去の準備としてフィックスドリテーナーを接着した。
治療期間が短いほうがよいと考える方で1年半程度ではずした口元の後退を諦めたケースの方が良いと考えていた。
しかし、どの数値的にどの程度の後退できたかは今後の分析だが8か月の延長ならこちらの選択もよいかもしれない。