クリアリテーナーをもって訪れた患者さんがいた。
その患者さんのカルテはB5用紙手書きでもう変色している。
作成時は昭和60年、開業が昭和56年なのでまだ開業してからまもないころだ。
カルテは簡単に出てくるが、資料は簡単には出てこない。
レントゲンや写真は捨ててはいないと思うが模型は処分したと思う。
治療はほぼ昭和時代に終わったが持ってきたクリアリテーナーは2006年に作っている。
毎日使っているようで適合は悪くないがだいぶ汚れている。
それを一般歯科の先生に言われて、再作製を相談にきた。
こんなに長い間、自分で管理して使っていたことに驚いた。
そこで、現状でスキャンして新しいクリアリテーナーを作るか、
このまま使用するか、使用を中止するかが考えられる。
相談の結果、新しく作り直し使い続けることとなり、スキャンした。
お互いに何も言わなかったが患者さんもだいぶ年をとっていた。
同じように自分も年をとっていると見られているだろう。
でもまだ診療所は続いていた。