毎日の診療で気付いたこと

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県立こども病院との連携

半世紀前に唇顎口蓋裂が初めて矯正歯科に保険導入された。

当分の間、矯正歯科医院以外には知られていなかった。

そののち、顎変形症が保険に入り、口蓋裂の他の先天異常が次々保険導入されてきた。

今や60以上の先天異常が病名を連ね、調べなければわからないものが多数ある。

それらを、まず最初に治療するのがこども病院となる。

なかでも形成外科が中心となり顔面頭蓋の手術にあたってくれる。

そして成長が進むと、歯が萌出し歯並びやかみ合わせが異常となり矯正歯科の領域となる。

そのためこども病院の形成外科との連携が重要となってくる。

数年前から形成外科の先生と日本臨床矯正歯科医会静岡支部と会合を持っていた。

近頃、支部員に限らず矯正専門開業している歯科医も含めた会合をWEBで始めた。

それが昨晩あった。十数名がZOOM画面上で集まり、形成外科の先生が講演してくれた。

唇顎口蓋裂の骨移植のケースを2例紹介してくれた。

骨移植は就学前が良いとのことでまだ永久歯ははえていなかった。

当クリニックはあまり低年齢での矯正治療は行なっていない。

それでも、その時点で骨移植されていればその後に歯列の拡大が少なくてすみそうだ。

形成外科でうまく手術をしていただければ矯正歯科は楽で結果が良くなる。

矯正歯科医がこの分野に関わる必要があると思っている。

だが矯正歯科医院でこのような保険治療を行わないところも多い。

これからどうなっていくのか気になる。

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