近頃は大人の反対咬合はほとんど外科併用で治療している。
3年ほど前、20代女性の反対咬合の相談を受けた。
患者さんは当然外科併用だろうと考えてきたようだ。
それでもいいが構成咬合が取れたので、矯正のみでの提案をした。
了解していただいたのでまずリンガルアーチで被蓋改善した。
そののち口元を後退させるため上下顎左右側の第2小臼歯を抜歯した。
マルチブラケットを装着し2年余り治療した。
治療期間2年10か月、今日、保定診断を行った。
当クリニックにしては非常に長い治療期間となってしまった。
結果として前歯部の被蓋や口元は良い結果となっていた。
でも正中は合っていない。左下7はクロスぎみ。
患者さんのアンケートを見ると不満はなく喜んでいた。
だが保定診断ではもし外科を併用していたらの話もした。
おそらくもっと短い治療期間ですみ、正中は一致させられるだろう。
また費用も少なくて済んだだろうと話した。
外科併用が増えてきた昨今、診断はこちらのほうにながれがちになりそうだ。