マルチブラケット治療が2年近くなり終りに近くなっている女子高生が来院した。
ここ数か月、いろいろなゴムのかけ方をして開咬の治療を試みている。
通常、ゴムをしっかりかけてくれれば一時は治るものだ。
でもこのケースは治る気配がない。ゴムは指示通りやっているようだ。
話している間にも舌がチョロチョロと上下前歯の間に出る。
これが問題だろうと当然、推察できる。
筋機能療法は知らないわけでもないが、どうも積極的になれない。
やはり、装置に頼ってしまう。タングクリブを作ることにした。
けれども、舌が出せないようなクリブを作ればとても苦しい。
小さく作れば、すぐに舌は乗り越えてしまう。
やはり小さく作って、それを目安に訓練してもらうしかないだろう。
従来ならアルジネート印象だろうが、今は口腔内スキャナーでスキャンする。
そして3Dプリンタで作られた模型で技工作業する。
次回装着するこのタングクリブの効果がでてくれればよいが。