午前、最初の診療は20代女性の矯正相談だった。
治療法や料金の説明を終えて、何か聞いておくことはありませんかと尋ねた。
その時に、歯の型を取るときのことを問われた。
通常、アルジネート印象材を練りトレーに乗せて口腔内に入れ固まるまで保持する。
その処置が、吐き気を催したりして気持ち悪く、嫌なことと感じる人が多い。
相談者もそうらしい。実は私もアルジネート印象は苦手なほうだ。
相談者は私のブログから口腔内スキャナーののことを想像したらしい。
確かにブログには口腔内スキャナーを使いアルジネート印象はやめたと書いている。
ただ、だからといって、患者さんにとって苦痛が少ないなどとは書いていなかった。
そういえば口腔内スキャナーの売り文句に書いてあることを思い出した。
それを前面に出せばクリニックの良い宣伝になったのだろうと思った。
作業の能率や衛生、データの保存などばかり重視してその目線に欠けていた。
宣伝はともかく、患者さんに不快が少ないことは知ってもらってよいことだろう。