毎日の診療で気付いたこと

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10年管理

矯正治療の管理は長い。今日で管理を終了と決めた患者の初診は10年前だった。

2000年に7歳0カ月の女の子が初診相談に来院した。前歯は少し交換しているもののまだ乳歯が多い口の中だった。一般的にはまだ治療には早い段階と思われる。

しかし、矯正専門医の感だったが、上下顎のバランス、咬合関係は、将来の骨格のアンバランスな成長を予測するものだった。

そこで当時はまだチンキャップと呼ばれる下顎の成長発育を抑制する顎外の装置がよく使われている装置を適用した。

口の中の装置はスライディングプレートを被蓋改善まで使用して治療を行った。

協力の悪かった時期もあったが5年余りチンキャップを使った。

その間は3か月に1回、その後は半年に1回、最近は1年に1回診てきた。全部永久歯になり、咬合は安定してきた。

思春期性の成長は予想がつかないため、心配しながら診てきた。

今日、高校3年生となり、診せてもらった結果は咬合が正常で安定していることを確認して、資料を採り、終了を決定した。

結局Ⅰ期治療だけで、主にチンキャップだけで治療が良好に終えた。

臨床では同じケースを別の方法で行うことはできないので、チンキャップが適切であったかどうかの科学的証明はできないが、臨床的には治療方針、方法は適切であったと言えるだろう。

治療について

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