今日の新患は、上顎前突の成人女性ですでにブラケットがついていて今後についての相談だった。
そうなるとブラケットがつくまでの経緯を聞くことになる。つけたのは東京の有名な美容外科の歯科部門だった。
しかし、それは動くかどうかの試しにつけているとのことで上顎前歯部につけてあった。しかしまだ本格的な治療は始まっていなかった。
なぜ東京で?と思ったが、一般歯科で矯正では無理、外科が必要ではと言われたことが、きっかけのようだ。そこで外科も矯正もある東京の美容外科という選択だったようだ。
もし外科が必要ならば、顎変形症としての矯正治療がある。だが、その知識は偏在している。すごくそれにこだわって手術する人もいれば、美容外科に迷い込んでしまう人もいる。
今回のケースが必ずしも顎変形症の対象とも考えないが正しい知識をもって、適切なところで相談ということがうまくいっていなかったように思われる。
その意味では、私は日本臨床矯正歯科医会の会員であったり、日本矯正歯科学会の専門医なので矯正の正しい知識の普及に努めなければならない。