指しゃぶりは口腔周囲の悪習癖の代表的なものだ。
8月6日に初診相談に来院した9歳の男子はひどい開咬だった。
予想はついたがこの年齢まで指しゃぶりをしている。
今までに何度も注意してもやめられずにいるとのことだった。
開咬を改善するためにはまず指しゃぶりをやめなくてはと説明した。
そして指しゃぶりをやめただけではその開咬部に舌が入り込み改善は見込めない。
そんな説明をして、この時期での治療を勧めた。
しかし指しゃぶりについては指導だけでの改善は期待できないだろう。
タングクリブを入れて指しゃぶりと舌癖に対応しようかなど考えていた。
そして、今日は治療を始めるための検査に来院した。
口腔内を診て驚いた。開咬ではなく切端で咬んでいた。
一通り検査した後で母親に「指しゃぶりやめましたか」と尋ねた。
返事はこっそりと「この間の初診相談からやめている」とのこと。
今日は8月28日、初診からは22日間だ。
指しゃぶりをやめても治らないと思っていた開咬が改善している。
驚いた。これからも管理し仕上げていくのだが、こんな短期で改善するとは。
癖なんて治らないと思っていたのが今日の事実をみて考えが変わった。