先日、他歯科医院で作ったスプリントを当院作成のスプリントに代えて2週間経過した17歳女子高生が来院した。
症状を聞いてみると、まだ大きく開けて顎を左右に動かすと左顎関節が痛いようだが、通常での生活では痛みはなくなったと言っていた。
前に他医院で作ったスプリントを4カ月使っていたが症状の改善が見られなかったことに比べると、短期間で良い反応を示していると思う。
そうなると、講演会で聴いた「顎関節症は何をしてもしなくても期間ととともに治る」は、正しいとは言えない気がしてきた。
原因を追及してそれを治すことはもちろん大切なことだが、まずは不快な症状を早く取り除くのが臨床での開業医の役割だと思う。
だから、当院でのスプリント作りを一時的には自分で否定していたが、そうでもないような気がする。
だから、対象患者がいたら、積極的に適用して、より注意深く症状の改善を診ていきたい。