26歳女性の上顎両側第2小臼歯と第一大臼歯の間にアンカースクリューを植立した。早いもので当院でもアンカースクリューを植立し始めて5年ほどになる。
今日の植立は右側より始めたのだが、骨が硬かったようで、セルフドリリングで回しても空回りして食い込んでいかない。押し込む力をもっと加えてねじったら、やっと食い込んできた。
そうしたら、今度は回すに強い抵抗を指先に感じてきた。その時に4年半ほど前の当時24歳の女性の同じ部位に植立したのを思いだした。
その時も回す時の抵抗が強くこのままではアンカースクリューがねじ折れてしまうと考えて植立をあきらめtことがあった。その頃はまだアンカースクリューを植立し始めて間もない時期だったので、心配して諦めてしまった。
しかし、今日は、心配しながらも、ゆっくりと指先の感覚でねじる強さとアンカースクリューの強度を考えて回していき、最後まで回し終わった。やはり4年間にそれなりの数を植立した経験は役に立っている思う。
最近では、ねじるトルクの力をドライバー内に組み込んだ圧力計で折れる強さ以内で空回りして安全に植立できるドライバーが販売されている。
そのように機械により安全を確保することも必要だが、術者の経験的な感もまた重要なものであると思う。