15歳の男子の上顎のクリアリテーナーを再作製した。
今年2月にブラケットを撤去して、3ヶ月目の下顎を、4ヶ月目にまた下顎を、そして今日に至ったわけだ。
再作製の理由はいずれも紛失。だから本人の管理に問題があるのは当然だ。しかしそうばかりでもないのことも十分承知している。
私は20年以上このクリアリテーナーを保定装置使用患者のの大多数に適用して、その臨床的な評価を日本矯正歯科学会で2度発表している。
そのなかで欠点として紛失しやすいことも挙げたいる。
見た目が良くて、簡単に作れて、軽くて良いということは裏返せば、存在感、価値観がないともいえる。
そのため、今日の人に限らず紛失する例は後を絶たない。同じように立て続けに何度もなくした人もいる。
欠点は十分に承知して、その対策など説明するのだが、同じような紛失を繰り返す。
しかたがないので作製時の模型をできるだけ保存しておいて、それで作れそうならば来院前に作っておいて、適合を見てすぐに帰っていただくような便宜も図っている。