今日は最近では珍しくチンキャップを調製した。
30年前開業時には年齢の低い反対咬合の患者が多く、毎日のようにチンキャップを調製してた。
それを1か月から3か月毎に調整(ゴム交換)していた。
それがだんだん上顎前突、叢生が多くなり、混合歯列期の反対咬合でのケースは減ってきた。
またチンキャップの効果に対しての考え方も変わってきたように思われる。成長による下顎を一時期改善したように見えても、後で戻ってしまうと言うような考えに変わった思う。
最近はチンキャップを装着して治療している患者は激減して、現在も使用していつのは今日調製した1人だけだ。この子も積極的に進めているわけでもない、希望により続けているような状態だ。
もうひとつのチンキャップ減少の理由は反対咬合が顎変形症として保険治療に入り、外科手術をしてくれる病院も増えたことだろう。さらに手術の技術も向上して来た。
その結果、矯正歯科医が、成長発育を苦労して長い間患者の協力のもとに管理しなくても済むようになった。このこともチンキャップを減らしてきた要因だと思う。
先日はヘッドギアのことについて書いたが、顎外固定装置はほとんど使われなくなったのかもしれない。