今日13歳女子のマルチブラケットを撤去した。自分で言うのもおかしいが、結構苦労したが満足いく咬合に仕上げられてと思う。
このケースの装置装着は2年前の10月にバイトが深いだけの理由で矯正治療を始めた珍しい症例だ。バイトは浅くした方が良いと思うが、よく矯正を始める気になったなと思ったくらいだ。
最初はバイトが深く、オーバージェットが少ないため下顎前歯にはブラケットが付けられない。
そこで上顎の歯に先にブラケットを付けた。なかなかバイトが上がらず、下顎にブラケットが付けられるまでに半年かかってしまった。
またその頃エッチングしない1液処理の接着剤に期待していたころで、この患者さんにも使用したが脱落ばかりして申し訳なかった。
特に下顎の犬歯、小臼歯部で咬合が緊密で深いため正しい位置にブラケットが付けられない。苦労してつけても、当日中に脱落してまた来院してもらうなどととてもこまった。
最初から治療期間は2年かかると言ってはあったが、自分の気持ちでは1年以内で終わらせるつもりだった。しかし1年過ぎてもバイトは上がらず、おまけにオーバージェットまででてきて、明らかに出っ歯の口元になってきた。
しかし、理解と協力がよい患者さんでゴムを掛ける指示に確実にに従い、適切にその後の歯の移動は進んだ。
その結果、心配していたことも、解決して今日の良好な結果での撤去に至った。
通算、1年10カ月の治療期間だった。もう半年早く仕上げたかったなと思っている。