今日は1995年初診、保定開始1997年1月、現在32歳の女性が来院した。最近は年に1回観察に来てくれている。
そしてリテーナーはまだしっかりと夜間使っている。その結果、初診時はとてもひどい叢生だったが、それはまったく戻っていない。しかし咬合は多少開校傾向、オーバージェットも大きくなっててきている。
協力の良かった患者も保定に入るとだんだん連絡が取れなくなり、リコールにも応じなくなってくるのが常である。そんな中で装置撤去後10年を超えて見せてくれる人は非常に少ない。
そんな中の一人だ。その方から今日は歯科医院に勤務したという話を聞いた。その歯科医院は私の出身大学の後輩で当院にも時々患者を送ってくれる。
長い間、矯正のために歯科医院に通うと歯科に興味を持ってくる人が出てくる。
現在の歯科の状況は決して良い環境ではないと思うが、それでも歯科医療が必要でなくなることもないだろう。
悪い環境の中でもできるだけ良い方向に目を向けていくしかないだろう。