今日の初診は正貌での下顎の右偏位を主訴に来院された36歳女性だった。
診ると、顔は正面から見てオトガイ部は右にずれてていて対象ではない。加えて顎関節の諸症状を訴えている。
しかし、口腔内を診ると、咬合は反対咬合でも上顎前突でも開咬でもなく、しっかり咬んでいる。
たしかに、正中は少しずれていて、臼歯の咬合関係は左がⅢ級、右がⅡ級ではある。
問診で尋ねるとマルチブラケットによる治療約2年、そして保定中であるとのこと。それだから、この歯列咬合なのだと納得した。
そして、治療した矯正歯科医は治療前に正中や、顔のゆがみは矯正だけでは十分には治らないことを伝えてあったようだ。
しかし、現実に今日、顔のゆがみと顎関節症状を相談に来ている。また顎変形症としての治療を望んでいる。
3年前に相談に来ていれば、顎変形症として、ためらわずに扱えただろうに、いまの状態ではどのように考えて行くのが適当なのか悩んでしまう。
顎変形症は外科との連携が必要なので、とりあえず、いつも紹介している、横浜労災病院の亀井先生に相談して意見をきいてくるようにした。