今までで一番重症と思われる顎変形症の患者さんが手術を終えて始めて来院した。
顎変形症の手術を終えて戻ってくる時の顔つきや表情を診るの楽しみだ。どのように変わったか、変わった顔を本人や周りの人がどのように感ずるか、それを話してくれることもも期待している。
今日来院の32歳男子の患者さんは、上下顎の離断手術を行ってきた。
第一印象は、下顎が後退したなと感じた。上顔面部の変化は思ったほどではなかった。本人に聞くと自分ではあまり自覚もなく周りの人たちもあまり変化したとは言わなかったそうだ。
治療椅子にすわり咬み合わせを診ると手術前は全く咬んでいなかった前歯がかみ合っている。
すごい外科手術ができるようになったものだと感心する。これで仕上げれば良い咬合になるであろう。
近頃の顎変形症の相談は咬合からの機能よりもどちらかと言うと顔つきの相談に傾いてきているように思える。
保険も顎変形症の目指すところは口腔の機能の回復であろうから、今回のようなケースが本当の意味での顎変形症の治療なのではないかと感じた。