今日の新患は20年ほど前に首都圏で開業の矯正歯科医のところで治療されたとのことだった。その先生は30年近く前から同じ研究会で親しい。
主訴は出っ歯だが、軽度に見えた。このようなケースの場合は、前の矯正治療の様子をよく聞くことにしている。
治療はしっかりとなされ、その後の保定装置を長い間使っていたようだが、管理はされず、5年ほど前からはリテーナーも使用しなくなったようだ。
そして、だんだん出っ歯が気になるようになってきたとのことだ。
その先生は11月10日の湘南矯正歯科研究会でリラップス(後戻り)について発表していた。今回の相談ケースは、まさにその研究テーマにふさわしいケースとなる。
もし、当院で治療することになれば、20年前の資料を取り寄せて、治療にあたろうと思っている。また治療経過などは資料とともに報告しようと思っている。
矯正治療は長い治療であり、矯正歯科医は治療が終わったケースの資料でも大切に保管してある(捨てられずにいる)。
だからこのケースの場合でも、問い合わせれば、資料がないとは言わないだろう。
でも、治療はどうしようかと考えてしまう、すでに小臼歯抜歯されているので、さらに歯を抜くわけにもいかない。
アンカースクリュー応用して上顎歯列を臼歯から遠心移動していくのも良い方法かもしれないと説明しておいた。