毎日の診療で気付いたこと

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顎変形症とし診ていたが

初診時(2007年)7歳の女子を今日、検査した。7歳での来院だったが、顔つき、咬合を診ると明らかに顎変形症になっていくケースに思われた。

そこで、年齢は低いが自費での矯正は止めて、顎変形症として扱える年齢が来るまで定期的な観察とした。

しかし、早期に左上第二乳臼歯が脱落して第一大臼歯が近心移動していた。

その部を放置しておくと後で抜歯ケースとなるので、リンガルアーチでスペースを取り戻し、その後、第二小臼歯が出てくる隙間確保しておいた。

そして、現在12歳、通常ではは思春期性の成長が始まり、骨格のバランスはもっと悪化するはずだが、予想外に整ってきた。

まだ反対咬合だが、このくらいならば矯正治療だけで治せるのではないかと診るようになってきた。

さらなる問題として、上顎の両側の犬歯が傾斜埋伏して、開窓しなければ出てこれないこともレントゲン写真から分かっていた。

その犬歯を放置すると、側切歯、中切歯の歯根吸収を起こす可能性もある。

そこで、今日は通常の矯正の検査をおこなった。

だからといって顎変形症の心配が全くなくなったわけではない。正面から見ると下顎は右にずれている。

前歯が早期接触して右にずれていることもあるが、成長も気になる。

このように、保険での顎変形症と自費の矯正治療は料金の流れが違い、手術をしなかった場合は自費で精算するというような、やっかいな(おかしな)システムなため、患者さんの負担を軽減し、適切な時期に治療するのに苦労する。

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