今日の新患(3年前に1度相談に来ている)は17歳男子で上顎正中を含む前歯部に隙間がある。下顎の歯列はきれいに並んでいる。
口唇は閉鎖しにくく、口元は出ている。
主訴、特に母親の希望は(本人は矯正治療を積極的には望んでいない)口元の突出の改善だ。
しかし、それを改善するためには抜歯が絶対に必要だ。本人は抜歯をしてまで矯正を望んでいないし、口元に対しても関心がない様子だ。
私も、やれと言われれば抜歯をして、装置をつければ口元の改善は可能と考えているが、隙間のある歯列の歯を抜歯して前歯を後退させていくのも何か抵抗がある。
2度目の相談だったから、見ただけよりわかりやすくなる検査、診断に進むことになった。
診断時に前歯部の隙間の閉鎖のみが希望であれば、そのようにやっていくのも良いと思う。前歯部のスペースで食べにくいような不都合を訴えていたので、それの改善でも意味はあるかもしれない。
昨日も書いたが、抜歯と口元の問題の価値観はまだまだゆれている。