今日の相談は2年前に初診で再び来院された。
2年前に口腔内写真だけは撮ってあるので前もって見てみるが、特に不正咬合のようにはみえない、まして顎変形症のようには見えない。
実際に会って診てみると、確かに下顎は左側に偏位している。
上下顎正中、左右の大臼歯関係はずれているもののけっこうよく咬んでいる。
静岡医療センター口腔外科でX線CTも撮ってみてもらった結果は、左顎関節の発育不全だそうだ。
それで下顎が、歪んで成長していったのに対してうまく歯列咬合がアダプテトしたのだろう。
以前に矯正治療をした後、このような状態をみて、顎変形症として扱っていいかどうか悩み、横浜労災病院へ依頼したものの術前矯正は当院ですることにはならなかった。
今回はどうなるか。顎変形であることは事実だが、歯列咬合はほどほどにまとまっている。
外科での相談、対応の後、お引き受けできるかどうか考えたい。
いまのところあまり顎変形症の診断基準に制限を受けていないが、いっそ診断基準が設けられた方がよいのかもしれないと考えるようになっている。