初診時21歳女性、歯列咬合の状態は骨格的には問題のない叢生であった。
上顎の第2代臼歯が両側とも失活歯で根管治療も不十分で全部鋳造冠がかぶせてあった。
その後の両側の智歯はまだはえていなかったがレントゲンでは第2大臼歯に代われるような像にみえた。
そこで第2大臼歯を抜歯して智歯を出す治療計画となった。
この治療計画は、いつ智歯がはえてくるかはっきりしないので治療が長引く可能性があることと出てくる方向が良くないことが心配となる。
だが治療を始めると案外早くはえてきて半年ほどで装置装着が可能となった。
やはり歯は近心傾斜してはえてきていたがそれを矯正していくことは大変なことではなかった。
ほかに通常の上下左右の第1小臼歯も抜歯してあるので、そのスペースの閉鎖など行っていった。
そして今日、最後のアーチワイヤーの調整を行って、次回装置撤去の予定となった。
結局、装置を付けてはずすまでの期間は1年6ヶ月となる。
心配していた長期間の治療よりずいぶん早く終えることとなった。