毎日の診療で気付いたこと

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1991年初診患者来院

1991年初診時14歳の女性が今日来院した。

昨日連絡があったので、倉庫まで行って資料をそろえることはできなかったがカルテは手元にあった。

見てみると主な治療は1992年から1993年ころに行われている。上顎前突の抜歯ケースであった。

リテーナーになってからも良く通って来ている記録が残っている。

2005年までは毎年定期健診にきて、カルテには「良好」と記載されている。

しかし、その年2回約束の日に来院されず、その半年後にカルテは終了の扱いになっていた。

そして今日、診ると下顎前歯の叢生、オーバージェットが大きくなっている。

リテーナーは持ってきたが、だいぶ汚れて、まったく合わない。来院されなかった7年間はリテーナーをだんだん使用しなくなってきて、半年前からはまったく使用していなかったそうだ。

治すためには再度マルチブラケットによる治療が必要と説明、料金は2度目なので配慮すると説明したが結局、現状でリテーナーを作った。

このような前に治療した患者さんが来るのだから当院も古くなったものだ。

だから、このような貴重な矯正治療の10年後、20年後の症例を見ることができる、。

マルチブラケットをはずしたとき、よく患者さんにリテーナーの夜間使用は「ずっと」続けたほうがいいよという。

その「ずっと」も10年も続ければ、誰だってもういいだろうと思いたくなる。しかしそうでもないようだ。

20年も経ったものが「戻り」なのか「新たな不正」なのか定義はわからない。

矯正歯科医は一回治療すると、それずっと保つこと意識しすぎているのかもしれない。

そんなことを思いつつ私はリテーナーの夜間使用を20年続けている。

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