不正咬合の原因に口の周辺の癖が関係していることはわかっている。
指しゃぶりは代表的な出っ歯や開咬の原因となる。
3年ほど前から相談を受けて女子が今日来院した。
その患者さんには相談後、まず癖を直す指導、それでは直らないから取り外し式のタングクリブを装着して、改善を期待した。
しかし、現在12歳になっても指しゃぶりをやめないため、先月、固定式のタングクリブを装着した。
結果は指しゃぶりは見なくなったと母親が言っていた。
それでは治療が成功しているのかというと、タングクリブを舌が乗り越え、下唇を吸引している。
結果は咬み合わせが深くなり、オーバージェットが増していた。決して良い結果ではない。
そのように癖はを直すことは大変難しい。
今日はタングクリブにレジンを盛って、下顎が前方に誘導されるように工夫した。
それで良い結果を期待しているが、またおかしな癖に変化する可能性もあるので心配している。