2000年が初診で、当時10歳、男子、厳しい上顎前突であった。
その患者さんから先日、電話があった。現在、東京に住んでいるが歯並びが気になるので相談したいとのことだった。
そして今日来院した。
カルテを見ると、通院時も不来院の赤字の印が多くの見られ協力が悪かったようすだ。
そして5年ほど前より来院していない。
口の中を診ると下顎前歯の固定式リテーナーはしっかりついていてその周囲の問題も特にない。
上顎前歯に少し叢生はあるものの、初診の上顎前突の様相はない。
患者さんは前の治療の続きとなることを希望しているようだった。
しかし、5年ほど、呼び出しにもかかわらず来院していないことや、可撤式リテーナーを使用していない、初診では隙間のある上顎前突が現在は軽度な叢生などを考えると、続きでの治療は考えられない。
このように説明したら、その点では理解してもらえてようだ。
あとは料金の設定、と東京からの通院ということになる。
料金はこのような場合には通常の1/3以下を決めることが多い。
今回も低額を決めるだろうが、それよりも通ってこなくなる心配のほうは大きい。
だから、今日は、歯列の印象をとり、口腔内写真を撮影するにとどめた。
保険治療での矯正は、初診は1度のみしか採点できない。
いくら長い矯正治療でも、また初診になるという考え方も必要かもしれない。