初診は2010年8歳の女の子、近隣の歯科医院から上下顎左右側の第一、第二小臼歯が先天欠如しているとのことで紹介をうけた。
まだ、乳歯も残っており、口腔内所見ではそのようには見えなかった。
そのため、矯正の検査を行った。
パンラマレントゲン写真の所見では確かに上記の部分の乳歯の下に永久歯がない。
しかし、その時点では矯正治療は観察のみで半年に1度程度みせていただいた。
そんなことをしているうちに昨年、6歯以上の先天欠如が健康保険の適用となった。
今年になり、年齢も11歳となり乳歯もだいぶ脱落してきた。
そこで矯正治療、マルチブラケット開始前の検査を健康保険で行った。
治療方針は、隙間のコントロールだけでそれほど難しく考えてはいない。
だが費用は大きく違う。健康保険適用となると3割負担、さらには中学生以下は沼津市や周辺地域では500円とか無料という制度もある。
これでは、自費で多額の治療費を払うのと大きな差がでる。
矯正治療の保険適用範囲が拡大されていくということは、矯正という医療が社会的に認知されてよいこととされている。
それがよい形で発展していくことを願っている。