リンガルアーチを装着してしばらく経った28歳女性が右上が痛いと言ってきた。
多くの場合、歯に装着したバンドが歯肉に対して悪い状態を生じさせている。
そんな時には、超酸化水を数日間用すると痛みが軽減する。
バンドを装着した歯は失活していて、根管治療には問題ない。近心のポケットに探針を入れると出血する。これは間違いないと超酸化水を出して様子みた。
改善しないと相談があり、それではと装置をしばらくはずしてみた。
それでも改善しないので患者さんは一般歯科に相談に行った。
結果は痛い歯は私が注目して歯のその後ろ側だった。それが内部でう蝕が進行していた。
レントゲンをそのような目で見れば写っているのだが、残念ながら私は歯並びやかみ合わせを治す目でしかみていなかった。
矯正歯科、その後抜歯は口腔外科とまわったわけだが、そこには気づかない。やはりその分野の歯科医でなければ、そこに目がいかないようだ。
でもそれを言い訳にしてはいけないと思う。その分野に精通していないまでも、総合的な見識をもって専門分野の治療をしていかなければならない。
今回のことについては患者さんの痛みからの解放が遅くなってしまったことをお詫びした。また、これからそのような目でレントゲン写真をみていくつもりだ。