矯正治療は治療期間が長いため治療途中で転居し専門医間で依頼したり、されたりすることが時々ある。
その時の治療継続の考え方が二通りあると思う。
依頼を受けた時点で検査診断をやり直し、その診療所での新たな治療方針を立てるやり方と簡単な資料で今まで依頼もとの治療方針を引き継ぐやり方があると思う。
当院では患者さんの負担の軽減を考えて、後者で行っている。
今日の患者さんは昨年8月よりお引き受けしたが、その中に水平埋伏智歯の牽引が入っていた。うまくいくものかなと心配しながらもその方針を継続した。
数か月経った頃より動きがないので、その方針への疑問を患者さんと相談し始めた。
そして今日、動かないことがはっきりしてきて、出してもその価値もあまり感じられないため依頼元の治療方針をあきらめることを了解していただいた。
これでよかったのか、それとも最初についていたブラケットをすべて撤去して検査診断して当院のブラケットにつけ直し水平埋伏智歯を引き出す案はその時点で中止したほうがよかったのか考えてしまう。