今日マルチブラケットを撤去した患者さん(12歳女子)に、先月、「次回装置をはずすのだからゴムをしっかりかけて」と指示した。
そういう言い方はよくする。しかし、たいていは、指示したのに十分に使用されず、効果不十分、それを見越しての装置撤去ということが多い。
しかし、今日の患者さんは、ゴムをよく使ってくれた。そして、ゴムの使用効果によく反応する年齢だと思う。
その結果、前回装置を撤去するには少し大きかったオーバージェットが今日は開咬気味の切端咬合のような状態になっていた。
これを撤去すべきかどうか、ちょっと迷った。
矯正にはオーバーコレクションという言葉がある。
これは、矯正治療は(必ず)戻るのでそれを予測して余分に治しておくことである。
今回は、そんなつもりでもなかったが、結果はそのようになったと解釈できる。
だから、装置をはずして、リテーナーの使用時間を短めに指示して、ほどよい戻りを期待することにした。
来月どのようになっているか・・・、あまり心配はしていないが、舌壁がでてきて、程よく戻らなかったら次の手を考えなければならない。