今は、矯正治療を受けられる年齢に制限はなくい、いつでも可能ということのなっている。
確かに、そうなのだが、やはりふさわしい年齢というものはあるように思う。
昨年末に治療が始まった12歳の女の子が今日来院した。
当院での治療は、最初に第一小臼歯の抜歯されたスペースに犬歯を送り込む。
その患者さんの上顎左右第一小臼歯のすき間は2か月で完全になくなっていた。
このようなことは以前にも多くその年代では経験している。
中年の大人の患者さんに同様な処置をすると4か月たってもまだ十分に動かない。5か月たっても完全に移動しきれないケースを経験している。
他にも歯肉の退縮も大人では起こりやすい。
こんなことから、「矯正治療は年齢に関係なく可能」ということは事実だと思うが、あまり強調しない方が良いように思う。
Ⅰ期治療を無視しているわけではないが「矯正治療は永久歯列が完成したら早めにやろう」の方が良いのではないか。
当院では初診相談時に大人の患者さんでも「治療期間は2年以内を目指します」と説明し、ほぼ実現しているのがなかなか歯が動かず、期間が迫り、こまってしまうこともある。
やはり、矯正治療には「ふさわしい年齢がある」ことを強調した方が良いのではないだろうか。