毎日の診療で気付いたこと

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同窓会県支部の講演会

今日は2時までの予約で4時より岩手医大同窓会県支部の講演会、懇親会が静岡市のホテルアソシアに出かけた。

通常の総会を終えて、岩手医大から招いた、医学部出羽教授、歯学部熊谷准教授の講演を聴いた。

二人は今年度できた法科学講座の法医学、法歯学分野の先生方だ。

いずれも遺体の調査研究だ。

一般の臨床医、特に歯科医はほとんど生体しか診ていない。

それが、今日の講演は遺体ばかりだ。なじみがないので驚くばかりだったがこれも大切な医学の分野だとわかった。

特に大規模災害の時、遺体の個人特定の難しさについてよく説明してくれた。

特定できなくなる3つの要因のうちに一つに訓練されていないものがやっても役立たないということだった。

しかし、訓練されている医師、歯科医師は少ない。

だから大規模災害で素人が駆り出されるが結局、役立つ検案書ができない。

そんなことのようだった。

これから起こる南海トラフの地震は32万人の死者が予測される。

静岡県では10万人の遺体をどう検案すればよいのか、遺体安置所の規模とそれを担当する医師、歯科医師の数をシュミレーションしてもとても現実的でない。

災害訓練も死者に対応する訓練はほとんどなされていない。

そんな講演を聴くと実際起こったらどうなってしまうのだろう。

今までは、希望的な観測で起こらないだろうと思って、そうなったら、その時のことと考えてしまっていただろう。

それではよくないと思いながら。、日々過ぎていき大災害に遭遇するのだろう。

少しずつ対策しなければならない感ずる講演だった。

 

 

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